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宮沢元首相政界引退!

小泉首相は昨日、中曽根、宮沢両元首相を訪ね引退勧告した。これに対し宮沢氏は「首相に恥をかかせるわけにはいかない。党の若返りに貢献したい。」としてキッパリと引退を表明した。一方中曽根氏は「首相経験者に対してこんな非礼はない。」と引退勧告を拒否した。この思惑の違いのひとつに憲法論議の問題があるように感じている。中曽根氏は積極的な改憲論者であり、同時に教育基本法も改正し、戦後の日本を自立した国家として立て直すことがこの人の政治の原点だ。このために国会議員を続けてきたといっても過言ではない。今、この問題が政治課題に挙がろうとしているとき「引退せよ」では死んでも死に切れない断腸の思いであることは間違いない。また’96の総選挙で「終身比例第一位を党が約束したではないか」という言い分が根底にある。方や宮沢氏は憲法の改正については慎重派である。今後この問題にできれば巻き込まれたくないというのが本音だろう。加えて総裁選で分裂した派閥「宏池会」の再編を含めた総選挙後のまとめ役は大変である。宏池会の生き字引である宮沢さんはここらが潮時と読んだのだろう。この決断はテレビで見るほど簡単なことではなく政治家として大変な決断であり、心から敬意を表したいと思う。やり残したことがないといえばキリがないがよく決断されたと思う。これからはこれまでの経験を生かし若い政治家や後進の指導に大所高所からご意見番として活躍を期待している。ふたりのスタンスの違いは政治家としての政治信条や理念によるところが大きいと思う。

単に、方や潔くて方や往生際が悪いという短絡的な見方をするべきではない。大変難しい問題であるが国民にはそのようにしか見えないところにもっと大きな問題があるかもしれない。

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