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明るい兆し

内閣府が発表した平成17年度第2四半期(7月~9月)の国内総生産(GDP)速報値は年率換算で1.7%成長となった。

第2四半期全体では0.4%増で成長に対する寄与度は内需が0.5%押し上げの要因になったものの輸入が輸出を上回ったことで外需はマイナス0.1%となった。

内需の拡大傾向にあるのは個人消費、愛知万博による娯楽関連、株式の金融手数料、設備投資、電気通信、機械関係が好調で分譲、賃貸マンションの回復は好調さを反映し住宅投資が昨年の第3四半期以来プラスに転じた。また、公共投資も地震や台風の災害復旧工事で6期ぶりの増加となった。

輸出は電子機器、仲介貿易手数料などが好調で引き続き堅調な回復基調にあるものの輸入は半導体、原油、航空機関連が絶好調で輸出から輸入を差し引いた外需はマイナスで全体の成長率を下げる原因となっている。

しかしながら、プラス成長が4・四半期連続となっている大きな要因はリストラによる企業業績の回復が雇用改善につながり、結果として家計の消費動向に波及する好循環となっている。

今後はこうした景気の回復基調を睨みながら量的な金融緩和の解除時期を模索することになるが、「来春にも解除」に踏み切りたい日銀と「時期尚早」とする政府間で温度差があり、今後調整が必要とされている。

今、苦しい思いをして進めてきた小泉構造改革が真の景気回復に表れ始めている時だけに来年からの消費税増税論議は消費者マインドや企業の設備投資意欲を低下させる可能性もあることから慎重な対応を望みたい。

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