12月3日行われた台湾の統一地方首長選挙で最大野党の国民党が23の県・市長(任期4年)のうち14ポストを獲得して圧勝した。なお、台北、高雄の両市は直轄市のため行われていない。
投票率は66.22%で政党別得票率は国民党50.96%、民進党41.95%となっている。
馬英九主席は連戦前主席とともに党本部で勝利宣言し、’08年の総統選挙勝利に向けて弾みをつけたが、民進党は16年間独占してきた台湾最大の選挙区である台北県の県長ポストと伝統的に強いとされる宜蘭県、嘉義市でも国民党に敗れた。
陳水扁総統は5年半の政権実績を評価されず、また、総統府元高官の汚職事件などでクリーンなイメージを失った民進党は苦境に立たされた。
結果は
国民党 14( 8)
民進党 6(10)
親民党 1( 1)
新 党 1( 1)
無所属 1( 3)
合 計 23(23
’00の総統選挙で半世紀余り一党支配を続けてきた国民党から政権を奪取した民進党は「台湾独立」を党綱領に掲げ、新憲法づくりを目指しているが、国民党の連戦前主席は今年4月、中国の胡錦濤国家主席と60年ぶりのトップ会談を実現させ、対中関係改善に積極的な姿勢を見せている。