民主党の小沢一郎代表は4日午後2時過ぎ、代表を辞任する意向を表明し、4時半過ぎから党本部で記者会見を開きました。
僕は昨日夕方、結婚式から帰って来て初めてこのニュースを知りました。もうビックリです。でもこの人の究極の目標は政界再編でしたからねぇ。
「政治的混乱が生じたことへのけじめをつける」ということが辞任表明の理由だそうです。政治的混乱とは2日の自民党・福田康夫首相との党首会談で『大連立構想』を持ちかけられ、その後持ち帰って緊急党役員会に諮ったところ全員から反対の意思表示を受けたことが「自身に対する不信任である」と受け止めたようです。(本人にとっては政策実現のための旨みがあると高度な政治判断を考えていたのでしょうからね)
小沢代表自身は参院選で勝利した民意の政策実現が必要であると考えており、政権の一翼を担うことで政策立案・実行能力、政権担当能力を国民に示したかったようです。そうすることが二大政党制による政権交代の近道であるとの考えを強調しました。しかし、民主党国会議員や支持者の多くは「戦いの敵と手を組むことは出来ない」という単純な見方で拒否反応を示し、次期衆院選でも大勝して一気に完全民主党政権樹立を描いていた人が多かったようです。
ところが小沢一郎代表は、代表の立場でありながら辞任表明の記者会見で「民主党は力量不足」、「次期衆院選で民主党は勝てない」とハッキリ発言していることからも党内での運営や政策の考え方にかなりの隔たりがあるようです。肝心なところで政策が一致していないのに参院選大勝で浮かれている自軍の内情に幻滅し、これでは戦えないと考えたのかもしれません。
そりゃそうかもしれませんね。参院選は年金問題で勝てたかもしれませんがが、衆院選では今、正に問題になっているイラク特措法を巡る国際貢献のあり方については党内で路線の違う考え方を持った人が多いことやその先の憲法問題となればなおさらでしょうね。
いずれにしても午後から開く党役員会で辞職願いの受理について対応を協議するようですが、慰留か容認かが決まります。急転直下、事と次第によっては党分裂の危機に直面していると言えるこの状況を民主党はどのように乗り越えていくのかしっかり見守りたいと思います。