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死 闘

第108回目の全米オープンゴルフがやっと終わりました。

最終日、3アンダーで出たタイガー・ウッズは最終ホールを迎え、前日までの貯金を全部使い果たしてイーブンパーと苦戦し、先に1アンダーでホールアウトしているロッコ・ミディエートを1打差で追っていました。

最終18番でティーショットを右バンカーに入れ、続くセカンドショットが残り100ヤードのミスショットとなりました。第三打をピンに寄せてバーディを取らなければいけないウッズは右横6mにつけました。慎重にグリーンを読んだあとボールは緩やかなフックラインを描いてカップに吸い込まれました。奇跡が起こりました。

お互いに1アンダーで並びプレーオフは次の日、9時スタート(現地時間)となりました。

ミディエートが勝てば全米オープン史上最高齢となる45歳での優勝、ウッズが勝てばトリプルグランドスラム達成とどちらも歴史に残る一戦となりました。

プレーオフはお互いが4バーディ、4ボギーで再び決着がつかず、最終の18番ではまたしても奇跡のバーディでウッズが追いつき、今度はサドンデスに突入しました。結局、1ホール目の7番でボギーとしたミディエートに対しパーをセーブしたウッズが優勝しました。

激闘、死闘を繰り返した両者、世界ランク1位のウッズは膝の手術と痛みを乗り越えての勝利。一方、ミディエートは世界ランク158位で無名の選手なながら一歩も引き下がらないベテランらしい戦いでした。72ホールで決着がつかないままプレーオフとなった18ホールでも決着がつかず、とうとう91ホール目でやっと勝負がつきました。

1打を巡る戦いはほんの僅かな心の変化がその結果を分けるシビアな世界ですね。いやぁ、それにしても見応えのある第108回全米オープンでした。

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