秋葉市長が2020夏季五輪招致の広島・長崎開催を検討すると発表して半月余りが経過しました。
広島市は東京都や福岡市、北九州市に協力を呼びかけ今月中にも招致検討委員会を立ち上げるようです。
理念は否定できないというのが専らの考え方なのですが、実際問題としては財政面で即アウトという現実論が大方ですね。誰に相談しても「よしっ、やろう!」と言ってくれる人はいなかったはずですから長崎市長とだけ話をしてぶち上げた確信犯的構想です。
各都市とも本当のところはどうなんでしょうか?協力や共催を呼びかけられて前向きか、後ろ向きかと言えば正直なところ後者ではないでしょうか。喜びというよりは迷惑な話と言ったほうがいいのかもしれません。三宅副市長は長崎市の椎木副市長と今日、福岡、北九州両市を尋ね、秋葉市長は田上長崎市長とともに東京都の猪瀬副知事を尋ねることになっています。
実現までには障害というかハードルが高すぎて殆んど非現実的というのが一般的な見方だと思います。おそらく市長自身もそこのところはよく分かっていて目玉ニュースを最大限利用しようというのが狙いのはずです。(10月12日記述)
福岡市は全くといっていいほど乗り気ではないと推測しますが、冷静に考えれば北九州市も同様だと思います。ただ問題が平和に関連していることで断り方に苦慮するのではないでしょうか。寄りきられれば少なからず協力することになりますから慎重に判断するでしょう。
東京都の場合は2020年の開催候補地に名乗りを挙げるかどうかは現時点で態度をハッキリしていませんが、やるなら広島との共催でIOCに立候補する可能性は十分にあると思います。ただし、「1国1都市開催」という五輪憲章をどのようにクリアするかが大きな問題となります。勿論、国内選考を経ての話ですが・・・
いずれにしても話のミソは五輪招致を「検討する」というところです。「招致委員会」ではなく招致のための「検討委員会」を設置すると言っているのですが、全く子供騙しみたいな話です。
早ければ12月議会、遅くても来年の予算特別委員会はそのための予算が計上されるでしょうからスッタモンダ、喧々諤々の大騒ぎ的議論が展開されるでしょうね。正にこれこそ市長の思う壺で今後1年半、不毛の議論を続けていければこれ幸いと思っている設計図です。
こうしたことから考えれば最初から予算などつけないほうが広島市のためだと思いますけど議会はこれまでと同様に市長の常套手段に嵌ってしまう運命が待ち受けています。