夕刻、広島商工会議所の大田哲哉会頭が今季限りでの退任を発表しました。
以前から「退任する」という噂を耳にしていましたが、現実となりました。
体調不良という健康上の問題を理由にしていますが、この時期に1期で退任するとは不思議というほかありません。雰囲気はどう見ても続投が自然な形でしたから。
この不自然な退任劇の裏には平静を装っているようでも大きな問題が潜んでいるように思われます。
前宇田会長から引継ぎ新球場建設や商工会議所移転計画を含む旧市民球場跡地整備計画では共同歩調をとってきましたが、ここへ来てヒロシマ・オリンピックという五輪計画が明らかになり、その財政計画の杜撰さ、脆弱さがあらわになったことが退任表明の引き金になったのではないかと推測されます。
新球場建設では経済界に支援を求め相当な寄付が集まりました。その上、五輪計画でも広島市自前での開催というより他力本願な財源を当てにするという全く酷い内容にこれ以上、職に留まって秋葉市長と付き合っていれば寄付金の要請をされることは間違いないと考えたからです。
記者からオリンピック開催について聞かれた大田氏は「雑談では1度あるが、そんな話は正式に聞いたことはない」と吐き捨てるように言っていたのが印象的でした。
秋葉市長の盟友とも言うべき大田会頭の退任表明でヒロシマ・オリンピックに限らず、今後の市政運営に大きな影響を与えそうです。