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快挙です

今年のノーベル化学賞に日本の鈴木章氏(北海道大名誉教授80歳)と根岸英一氏(パデユー大特別教授75歳)の2人が選ばれたとスウェーデン王立アカデミーが発表しました。ほかにリチャード・ヘック氏(米・デラウェア大名誉教授79歳)の合わせて3人が受賞しました。

二人の研究は炭素原子同士を効率的に結合させる有機化合物でその触媒にパラジウム原子の結びつきを発見し、「有機合成におけるパラジウム触媒によるクロスカップリング反応の開発」が評価されたそうです。この研究は既に30数年前(’77年、’79年)に発表されており、スズキ・カップリングとかネギシ・カップリングと呼ばれているそうです。この研究は自然界にある大量の炭素など有機化合物を人工的に大量生産することが出来るそうです。結合させたい炭素原子に特定の分子を目印として付けた後、パラジウムを加えるとパラジウムが一時的な連結役を果たして結合させる。パラジウムは結合後には離れて同様の結合役を果たし、ある種無限にその作用を繰り返すと言います。

鈴木氏はこの目印にホウ素、根岸氏は亜鉛、ヘック氏はハロゲンをそれぞれ使うことで反応の効率を飛躍的に向上させたことが評価されたようです。

この研究の成果としては抗がん剤やエイズ薬をはじめとする医薬品、コンピューター画面などにも使われる有機発光ダイオードなど工業材料を合成するための革新的な技術と評価されています。

これで日本では18人目のノーベル賞受賞となりましたが、鈴木氏は「これからの子供達にもサイエンスやテクノロジーの分野で活躍する人が出てきて欲しい」と述べ、「日本は資源の無い国だから頭を鍛え化学技術で世界と勝負するしかない」とも言っていました。

僕はこれを聞いて今の学校教育や政府方針で未来の学者を育てる土壌があるのかとても不安になりました。特に鈴木氏は早くに父親を亡くし、貧しい生活の中、母親の手で6人兄弟が育てられ、北海道・鵡川町の二宮金次郎と呼ばれたそうです。蛍雪の功とは正にこのことですね。

又しても日本人の優秀な頭脳が評価され大変嬉しく思うと同時に日本人の誇りですね。おめでとうございます。

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