今年、8月5日、チリ北部コピアポ郊外のサンホセ鉱山で落盤事故が発生し、69日間もの間、閉鎖空間に閉じ込められていた33人の作業員が、今日午前10時頃までに地下700mから全員無事救出されました。
救出には世界各国の最高技術が導入され、事故当初はクリスマス頃の見込みとされていた救出時期より2分の1の期間で救出されました。最後の救出者は現場監督でした。チリ大統領から最高級の労いを受けていました。
事故発生から17日目で全員の生存が確認されたことも奇跡と言われましたが、統率を乱すことなく全員が生き延びるための理性と協力をもって耐え抜いた69日間がもたらしたチームワークもまた奇跡と言えそうです。
救出のために設けられたテント村は「エスペランサ」、救出用カプセルは「フェニックス」と名付けられ、今日まで人々を勇気付けました。
救出された33人の今後の生活は色々な面で大変ですが、1963年にドイツの鉱山で洪水による浸水で地下60mに閉じ込められた作業員11人を2週間後にカプセルでの救出に成功した例があるそうです。その生存者の話によると「救出から20年でようやく暗闇からのトラウマを克服できた」と語っており、「体験を語ることが自分の心理療法だった」と延べ、作業員には「体験談を語ったほうが良い」とアドバイスしています。
今後、本を書く人、講演をする人、映画も作られるとか聞きますが、「奇跡の軌跡」を追ったドキュメントが歴史に残りそうです。
こんなハッピーエンドっていいじゃないですか。奇跡の生還に世界中の人たちが拍手と歓声による祝福を贈っています。おめでとう!勇者33人。