民主党は菅首相退陣を受けて告示した代表選挙を今日行います。
午前中に開く両院議員総会で5候補の決意を最終的に聞いて投票に移る予定です。党員資格停止を除く投票対象議員は398人で過半数は200となります。
昨晩、深夜まで続いた多数派工作では一定の状況は見えてきたものの依然として当確候補は見当たりません。
小沢グループの支持を取り付けた海江田候補が120〜150でトップを走り、前原70、野田60、鹿野30、馬渕20の順で追っています。
ただ、1回目の投票で各候補とも過半数200を獲得するのは困難な状況となっていますが、態度を決めていない50〜60の動向が注目されます。
また、トップといっても安心できないのが海江田氏です。何故なら小沢グループの支持があるとはいえ、一枚岩になっていないからです。このグループからの離反、造反が見込まれています。
1回目で過半数を獲得できなければ1位、2位の決選投票となる予定ですが、こうなった場合、さらに親小沢、反小沢が鮮明になり、挙党一致は言葉だけでとても難しそうです。
決選投票にもつれた場合、3位から5位の票の行方が大きな意味を持つとされており、3分の1は海江田氏、3分の2が前原氏へ流れ、10票以内の僅差で前原氏の逆転勝ちという分析もあるようです。
選挙が終わればノーサイドだとか全員野球だとか言っても大きなシコリを残したままの船出になることは間違いがありません。
来年秋には正規の代表任期期限が迫る中の今回の臨時選挙は3次補正を中心にするのか、先々の税と社会保障の一体改革を視野に入れたものなのかがひとつの焦点になると思います。
また、中国、ロシア、北朝鮮などとの領土問題や経済問題、円高を中心にした金融問題を外交と絡めてどのような戦略を描くかも大きなポイントになりそうです。
いずれにしても日本のリーダーとしてのビジョン、将来の方向性など具体的な政策論争がされないまま、日本の総理大臣が決まりそうです。
特に中国、ロシアを訪問した金 正日総書記は領土問題を抱える両国と食糧事情と体制移行に問題を抱える自国との間で3国同盟をつくり6ヶ国協議への無条件復帰をチラつかせています。(利害の一致した者は都合のいいことを言うものです。)
日本が内政に困窮しているとき、そのスキを狙っている輩に付け入られるのはいただけないですねぇ。