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ASEAN拡大防衛相会議は共同宣言を採択できずに決裂しました。
日本にとっても重要なシーレーンである南シナ海の公海上における中国の人工島埋め立ては国際的な懸念であることから「南シナ海における」という文言を入れた宣言の採択を目指しましたが決裂しました。
直接、領土、領海に関係のないカンボジアやラオスが中国との経済支援などの結びつきを背景に反対したため、全会一致とはならず単なる議長声明に格下げされた上に南シナ海問題にも触れませんでした。
中谷防衛大臣は中国の常万全国防相と4年半ぶりの会談を行い航行の自由など人工島埋め立てなどについて意見交換しましたが平行線をたどったようです。
また、野田聖子衆院議員は、こうした問題に対し「日本には関係のない問題」などと発言し物議を醸しています。
シーレーンは日本にとって石油など輸入搬送で公海上の重要な航路であり、中国がこれを力で現状変更することは大回りな航路をとることになり経済活動に大変な支障をお及ぼすことになります。
野田氏のこういった不見識な発言は国益に反することを考えて慎むべきことだと思います。
野田氏は次期総裁選に意欲を見せており、安倍路線と対角線のポジショニングで世論の関心を引こうといしていることが透けて見えます。