中国・四川大地震で中国側から要請のあった航空自衛隊輸送機による救援物資輸送で日本側は31日にも出発する予定で準備を進めていましたが、中国側との調整が難航し、当面、自衛隊機による輸送を見送る方針を固めたようです。民間チャーター機による輸送は実施する見込みです。
政府は中国側の要請に応えるため航空自衛隊小牧基地から四川省・成都空港へ3日間8便を計画していました。
日本は地震当初から国際緊急援助隊法による「自衛隊機による物資輸送も可能」と中国側に説明しており、中国側は27日、在北京日本大使館を通じて正式に自衛隊機による輸送を含む物資支援を要請してきていました。
被災地ではテントや毛布などが大量に不足している上、劣悪な衛生状態など生活環境は悲惨を極めている中、中国の武大偉外務次官は「日本の災害救援活動に対して非常に感謝している」とコメントしましたが、それとは裏腹に人道的見地から救援物資輸送を行おうとする日本の好意に対し、戦争史観を持ち出して戦略的互恵関係の包括的推進に影響を及ぼす中国の姿勢は大変残念に思います。
中国国内では「自衛隊機ではダメ」という意見と「緊急時にそんなことを言っている余裕は無い」というふうに意見が分かれているようですね。