これは全くひどい話ですね。
汚染された血液製剤「フィブリノゲン」を投薬されてC型肝炎を発症した人のリストが平成14年時点で418人もいたにもかかわらず、製造元の田辺三菱製薬(旧三菱ウェルファーマ)は2人の実名と116人のイニシャルしか生労働省に報告せず、197人の実名と170人のイニシャルを隠蔽していたことが分かりました。報告を受けた厚生労働省もリストの存在をこれまで公表することなく地下倉庫に眠らせていたことも分かりました。
早く情報を本人に知らせていれば患者が感染源を把握したり、早期治療に役立った可能性があり、余りにもずさんな対応で人命を軽視したこの問題は医療業界の信頼を根底から崩壊させる一大社会問題に発展しそうです。
これまでの裁判の中ではこうした因果関係がはっきりしたしていなかったため原告団は苦汁を飲まされてきましたが、国と製薬会社に対する責任の重さが改めて浮き彫りとなり、各地の裁判は急展開を見せることになるでしょう。
この問題は当然、国会でも取り上げられますが、与野党を超えた政府の真摯な対応が必要だと思います。