いよいよ総選挙に向けた動きが本格化してきた。
郵政民営化採決で反対票を投じて造反した37人は自民党公認が得られない状況であり、新党構想も様々な思惑から急速に萎みつつある。
郵政問題による今回の解散では造反した議員はどのような理由や主義・主張があるにせよ官軍と賊軍というレッテルを貼られたように見える。この苦しい胸のうちを有権者に対し今後どのように訴えていくのか注目される。
一方で自民党執行部は「今回の選挙で造反議員に公認することはないし、当選した後の追加公認もない。郵政問題の信を問う総選挙なのだから民営化に反対する議員と手を組むことはない。新しい自民党でやっていく。」とし、小泉首相も「300の小選挙区全てに公認候補を擁立し勝利を目指す。自民・公明で過半数が取れなければ即刻退陣する。」と述べて決死の覚悟を表明している。
その表れとして造反した東京10区に立候補予定の小林興起氏(亀井派)に対して小池百合子前環境相(比例近畿)を同小選挙区に転出させる方針を固めた。
今回の総選挙ではこうした対抗馬擁立で骨肉の戦いが繰り広げられることが予想されている。
また個別の事情を抱え今回で引退を表明した議員もいる。
佐藤信二氏(比例中国)は「選挙に不利とは言え、本会議を欠席した政治姿勢は変えられない」とし、小里貞利氏(鹿児島4区)は「体調を崩している。任期途中で迷惑はかけられない」と述べた。
これからの総選挙、自民党公認を受けられない人たちが比例から小選挙区に転出する場合や小選挙区選出者が無所属で戦うなど動向が注目されている。
また、民主党は郵政民営化法案で関係労組に遠慮して対案が出せなかったことから総選挙で年金改革や外交問題を争点にしたい考えで政権奪取を目指している。岡田代表も「政権交代が実現しない場合は代表の座を降りる」と明言し退路を絶っている。社民党や共産党は改革路線を評価しない投票行動を有権者がどう判断するか。社民党は前党首土井たか子氏が高齢に加え、横光克彦氏が離党届を提出し民主党からの鞍替え立候補を模索しており苦しい戦いになりそう。秘書給与疑惑の辻本清美氏も準備に入っている。
小泉さん、本当に自民党をブッ壊しちゃいましたね。
構造改革は公務員制度改革であり、自民党改革なのだという信念を貫いて戦っている。
今日の格言・金言・ことわざ集
「一利興すは一害除くにしかず」